御礼状
謹啓 ゆく川の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず (方丈記)
滋賀の山里では、早もう稲刈りも終わり、山栗はじけ、柿の実が少し色づき始めました。
先般、東京立川での展観に際しましては、ご多用にもかかわらずご遠方からもご来駕下さり、格別のご芳情ご高配を賜りましたこと大変有難く、お陰様にて無事盛会に終わり、皆々様に深く感謝し厚く心より御礼申し上げます。
今、世界は急激な環境の変化に生物のリズムが狂ってきています。最近、ある恩師の「喜びを与える人に・いのちが呼応し合う世界」という文章にとても感銘を受けました。まさに現実は結果の世界が重視され霊長類トップの人間が向上するには、善なる呼びかけ、喜びを与える行動が大切だと感じました。すばらしい善なる呼応。すばらしい善なる感応。すべて互い響き合う。喜びを共にするすばらしい世界・地球になってほしいと願う次第です。
まだまだ拙い小生ですが、仕事をとおして喜びを与えてゆける自分で有りたいと念じ、心を込めて精進して参ります。何卒、今後とも宜しく御指導のほど願い上げます。
皆々様と共に、歓喜をもって益々の健康と発展を祈念申し上げ、重ね重ね厚く心より御礼申し上げます。
謹白
平成己丑神無月吉日
福始窯主 竹村嘉造拜
『萬善同帰(まんぜんどうき)』 上宮皇太子
『徳は弧ならず 必ず隣有り』 論語里仁篇
『よいことばであるなら ふたたびいふにためらふな いつまでもくりかへすのにおそれるな』 八木重吉詩集
※参考文献 木南卓一先生の著書より